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キャンプ中の食中毒 〜Oー78(オーナナハチ)から子供を守る

わが家では3人の男の子を子育て中。それぞれ、それなりの数だけ病気を経験しております。中でも不可解な症状がかなり長く続いた事が1度ありました。

この病気がキャンプ由来の病気の症状だったと診断が下されたのは発症から5ヶ月が経とうとしていました。

薬

その間、私たちは何故こんなに病気が長引くのかがさっぱり分かりませんでした。プロである掛り付けの医者でさえも気付かないのですから、素人の私たちが分かる訳がありませんが、発症から5ヶ月弱の間、年少児のミノちゃんが苦しむ結果になってしまいました。

発見が遅れたのもこの子が食物アレルギー持ちである事もあったと思いますが、食物アレルギー持ちである事とは関係なくこの病気にかかる可能性があります。

以下、キャンプが趣味で小さなお子様を連れて楽しんでいらっしゃる方は是非ご一読の上、心の隅にでも留めておいて頂ければ幸いです。

1月17日 病気の始まり

近くの港で魚釣りをしながらデイキャンプをします。キャンピングトレーラーを牽いて行きましたから夕食は車内で焼き肉です。車内は煙でもうもうとなり、しばらく焼き肉屋みたいな臭いになったキャンピングトレーラーにかなりゲンナリとし、焼き肉は二度とやらないと誓った事を覚えています。

1月23日 発症

息子たちのサッカーの大会があり、性懲りも無くここにもキャンピングトレーラーではせ参じます。大会も午前中で終了となり昼食を食べた後に、ミノちゃんが腹痛を訴え始めました。

食物アレルギーの発作の時も同じように腹痛を訴える事から始まりますので、この時は食事の中にアレルギー物質の「乳」が入っていた事を疑いましたが、この時の車内での食事は既製品は一切なく、いつも通りの手製でしたからしばらく1時間ほど様子を見ながらトレーラー内で安静にさせていましたが、やはりアレルギーの発作では無かったようで程なく調子を取り戻し、そのまま帰宅します。

この時の腹痛の症状は、お腹を押えて苦しがる等かなり重いものでしたが、下痢の症状は無くそのまま2時間後には元気になりました。

念のため掛り付けの医者にかかりましたが、軽い風邪でしょうとの事で抗生剤ではない風邪薬が処方されます。

この日以来、少なくとも週に1〜2回は発作のような腹痛を訴えるようになりました。

次期を同じくして次男のワタちゃんお腹も調子を崩します。「あっ、これはお腹の風邪だったんだ」と単純に思っていました。小学校2年生の長男トモちゃんはなんともありませんでした。

2月18日 プロモックスが処方されます。

三男ミノちゃんのお腹は相変わらず調子が良くならず、風邪にしてはいやに長いなと思い始めます。再度掛り付けの医者にかかり、抗生剤のプロモックスを処方されます。

次男のワタちゃんのおなかの調子はこの時には直っていました。

3月18日 整腸剤が処方されます。

前回のプロモックスは結局、効果が無く、おなかの調子は良くならないまま更に1ヶ月が経ちました。初期の頃よりも腹痛が起こる頻度が多くなった気すらするようになります。

4月18日 整腸剤が処方されます。

腹痛は治まる気配がなく、医者に説明しても中々分かってもらえずしっかりした検査もしてもらえませんでした。業を煮やした母親は腹痛が起こった日時を記録し、その頻度を正確に伝える様に努めました。腹痛が起こっている時のビデオも撮りどの程度の苦しがり方をするかを見せましたが、風邪では無いとの理由で再度、整腸剤で様子を見るように指示されます。

市立総合病院 アレルギーのせいにされます。

ミノちゃんはこの時同時に、市立総合病院のアレルギー課にかかっています。牛乳アレルギーの「経口免疫療法」の治療を継続的に行っている為です。

治療の報告のために定期的に通院しているのですが、長引く腹痛の症状に悩んでいた時に、丁度よいタイミングで総合病院にかかる事になったので、先生に相談してみます。

この時の症状は激しい腹痛に加え下痢を伴う様にもなっていました。頻度も徐々に多くなって2日に一度は発作的に腹痛を起こします。

診断の結果は経口免疫療法が引き起こす「軽い腹痛」ではないか。という事でした。

この診断にはとても納得出来なかったので(アレルギー治療を一時中断してみたりもしました)、静岡県藤枝市の小林小児科を受診します。

ミノちゃんは0歳児の時に肺炎にかかり、小林先生に命を助けて頂いた事があります。医療に対する姿勢やその診断はとても確実で素晴らしい小児科です。

我が家からは少し遠い事もあって近所の医者に診てもらうようになったのですが、この時ばかりは小林先生を頼りに病院に向いました。

5月20日 原因判明

検査により大腸菌Oー78が検出

ホスミシン(ホスホマイシンカルシウム)が処方されます。

小林先生に長引く症状の事を説明したところ、菌検査をして頂けました。その結果大腸菌Oー78が検出されます。

この大腸菌は毒性が低いものの、小さい子供など抵抗力が弱い者が感染すると自然治癒が難しく、症状が長引く特徴があります。次男のわたちゃんも感染したものの、この時は年長児でしたので、ある程度の抵抗力があり、自然に治癒したのでしょう。小学2年生のトモちゃんに至っては、何の変調もありませんでした。

大人が感染したとしても症状らしいものが出る事は少ないそうです。

完治

この時処方して頂いた抗生剤「ホスミシン」服用後、毎日のように起こっていた腹痛は2日後には全く無くなり、そのまま同じ薬を24日にも処方して頂き、突如として完治しました。その薬効は劇的で処方される薬によってこれほどの変化がある事が素直に驚きでした。

全ては1月17日に催した港デイキャンプでの焼き肉が原因でした。

生肉の表面には大腸菌群がほぼ確実に居る事に加え、調理と同じ箸を使って取り分ける事で、取り分けるタイミングで調理済みの食事に大腸菌が付着する事が最大の原因と思われます。

たった一度の感染でここまで長引くとは思いもしませんでした。適切な検査と治療をして頂いた小林先生には唯々感謝です。

皆様も小さいお子様に給仕する場合は是非お気をつけくださいね。

 

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