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セパレートバッテリーの長所短所  接続方法と時間率

なんでも使ってみなければその良さ、悪さは分かり難いものですね〜。

半年ほど前になりましょうか、我がカシータもバッテリー切替えスイッチなるものを装備しバッテリー二つの常時並列接続からそれぞれのバッテリーに個別(セパレート)に接続する方式に変更しました。

実際は並列接続もセレクターにて可能ですが、最近は常にセパレートの個別接続にて使用しています。

さて、話は前回の「京都キャンプ」に戻ります。

いつもならばフル充電で4日はもつはずのバッテリーが3日掛からずにダウンしました。ソーラーでの充電も一日10アンペア程度ありましたから、バッテリーの消耗が激しいなぁ、おかしいなぁ〜変だなぁ〜と考えて、は!っと気付きました。

バッテリーには時間率があるんだった。。と。

配線図拡大

 

ACデルコ Voyager(ボイジャー)バッテリーの時間率

現在使用しているディープサイクルバッテリーはACデルコ製の「ボイジャー」です。電圧と容量は

12V 105Ah(20時間)

となっています。つまり時間率とは、20時間で105アンペアの電流を流す事が出来るバッテリーの事を表しています。時間当り5.25アンペアの使用で20時間使用可能と言い換える事も出来ます。

いつも漠然と考えている「バッテリー二個で200アンペアくらいの容量」というのは5.25アンペア/時間以下の消費電力でのみ担保される訳です。

高級で高性能なバッテリーほどこの時間率が短く(5時間率や10時間率)誇らしげに表示されています。

例えばパワーソニックのディープサイクルバッテリーは

100Ah/20時間(5アンペア/時間)

92Ah/10時間 (10アンペア/時間)

72Ah/5時間   (20アンペア/時間)

となっています。5時間率でも72Ahの容量なんて流石、高級なバッテリーは違います。ボイジャーなんて50Ahくらいになるんじゃないでしょうか(もしかしてそれ以下??)。詳しいデータシートが見つからなかったのでよく分かりませんが。

そんなわけでどのバッテリーもそうですが、時間当り多く電流を使えば使うほど全体のバッテリー容量は下がります。高性能なバッテリーほど電流量に対する容量の落ち込みが少なく済むようです。

 

実使用時の電流量

ひるがえって今回の京都キャンプで実際に使っていた電流量はどの程度か。

以前こちらの掲示板内でソーラーパネルの話題で出した各設備の消費電力値を引き合いに出しますと以下のようになります。

  1. 室内灯        約1アンペア/h
  2. FFヒーター     3アンペア/h
  3. TV                                     3アンペア/h
  4. ウォーターポンプ  5アンペア/h
  5. 天井ベント      2.3アンペア/h
  6. キッチン換気扇   0.9アンペア/h

時間帯によって使用している機器は違いますが、全部ONになるタイミングもあります。

冬場の夜を例にあげると、FFヒーターを使いながら、子供たちにテレビを見せて洗い物をしている。もちろん室内灯は点いていますからこの倍の合計は12アンペアです。

ウォーターポンプなどは断続的な使用ですから常時ではありませんから常時(照明やテレビなどで)7アンペア、水を出している時は12アンペアの電力消費に跳ね上がる訳です。

セパレートと並列 バッテリーへの負荷の違い

全部ONの場合の電力は約15アンペア/hとなりますから、結構使ってますね。セパレート接続されたバッテリーの場合は1つのバッテリーから15アンペア給電されますからバッテリーにとって負荷高めです。

今回のキャンプでもインバーターの低電圧保護回路が働いてテレビが消えたんですが、そのタイミングも消費電力が高いウォーターポンプを使った時でした。

並列接続されたバッテリーであれば単純に1/2ですからそれぞれのバッテリーから7.5アンペア/hずつになり、バッテリーが元気であれば5.25アンペア/時間の20時間率と大差なく、バッテリーにも優しい負荷になり、電圧の降下も緩やかになると思います。

セパレート接続のメリット

バッテリー2つを別々に接続して使用する「セパレート接続」の具体的な利点は以下の通り。

  1. 弱ったバッテリーが他方に影響しない(高寿命)
  2. 弱っているバッテリーのみ交換可能(フトコロに優しい)
  3. 1つが空になった時点で切替えるので残量の把握が容易

こちらの記事でご紹介していますが、夏場のようにさほど電力を使わないキャンプスタイルだと驚くほど電池が長持ちしますし、バッテリー残を感覚的に把握しながら生活出来ます。

しかしこれらメリットは時間率(ボイジャーの場合は5.25Ah以下)内の消費電力でバッテリーに負荷を掛けない使い方の場合に限りメリットとして感じますが、度々10Ah以上の電流を消費している今回のキャンプの様に結果的にバッテリー容量低下を起こしてしまってはデメリットの方が目立ってきてしまうと感じます。

 

まとめ

バッテリーへの負荷を高くすると言う事はそれだけバッテリー容量を削っていると同義です。バッテリーを1つずつ使用するセパレート方式の接続方法は高めの電力を消費する寒い時期には特に厳しい条件になる事もあります。

っというわけで、今後の方針としてまして「ヒーター等電力を余分に使うような時期はバッテリーを並列接続にする」それ以外の時期は「セパレートにして個別管理にする」等、使い方に応じた切替えが必要なのかなぁと思います。

中には一年中電力を使いまくる「電力依存型キャンパー」もいらっしゃるかと思いますが、そんな方は迷う事なく切替え無しの並列接続のみのバッテリー運用が吉でしょう。

 

以上今回のキャンプで思った事を書いてみましたが如何でしょうか?実際には単純にバッテリーがへたっているから(大汗)というのがあるかもですが、時間率を超えた電力消費も容量低下の原因になり得るでしょう!と言う事で取り上げてみました。

根本的な知識が間違っている事も大いに考えられますので(;^ω^Aそんな場合は是非ご指摘下さいませー。

それでは今回はこれでおしまいです。

ありがとう御座いました!

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COMMENTS

WORDPRESS: 4
  • comment-avatar

    ポプシクルさま
    こんばんは!kashaです。
    ご無沙汰、大変失礼いたしました。
    なるほど〜の連続でした。
    並列で使ってみて、どんな感じですか?
    我が家はテレビを載せていないので、その辺が違いますね〜。

    • comment-avatar
      ポプシクル 6年 ago

      kashaさん毎度どうもです!
      最近は1泊やデイキャンプが多いのでハッキリとした違いは全然分かっていません(汗)

      理屈の上では時間率が電池容量に関係するとは思うのですが、短いキャンプではそこまで電力使わないので気にしても仕方ないって言うかなんちゅうかですね。。。(^◇^;)

      kashaさんのようにテレビ使っていなければまた違ってきますよね〜。節電に励まねばなりません。
      現在の電池容量も気になってますからまた実験したら報告しますね!

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        いつも実験報告して頂き、本当に感謝感謝です。
        寒さも電池容量に影響あるんでしょうかね?

        • comment-avatar
          ポプシクル 6年 ago

          いやいやkashaさん、こちらこそいつも温かいコメントに癒されております( ´ ▽ ` )ノ
          寒さもかなーり影響ありそうですが、無知ゆえ蓄電池の元気さの測定方法を知りませんw
          でも寒くなってきて電池が元気なくなった感じ?がします。
          時間が出来た時にテレビでも付けっ放しにして何時間もつかテストしようかと思ってます。

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