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DIY 屋根の作り方〜ガルバリウム鋼板で板金屋根を作る

自作の屋根といえばカラーベストが定番ですが、カビる、汚れに弱いというマイナスイメージがあり、私は採用した事がありません。

カラーベストはDIYerにとっては施工方法もすこぶる簡単、ホームセンターで好きな枚数購入出来る等とても便利なのですが、どうせやるならさらに耐久性能が高く、見た目も美しいガルバリウム鋼板を使った屋根を強烈にオススメ致します。

しかしながらカラーベストのように簡単ではありません。板金作業なんて慣れていないし、板金はさみやツカミ等の道具の扱いはもちろん、今回の「横一文字葺き」という葺き方は特に大変だと思います。しかしやっただけの価値以上のものがあると断言出来ます。

今まで小屋の屋根、住宅の屋根、はたまた自転車置き場の屋根。屋根と名のつくものは全てガルバリウムを採用してきましたが、雨の音がウルサイ、伸び縮みする音が出るなど金属屋根特有の短所もあれど、総合的な性能ではとても満足しています。

 

ガルバリウムのすすめ

ガルバリウムをオススメする主な理由は格好がよろしい、軽量である、耐久性能が良好である等の理由が主ですが、もう一つの理由として「素人でもDIYで施工可能」であることも忘れてはイケマセン。

今回ご紹介の「横一文字葺き」のガルバリウム屋根。個人的にはこの葺き方が最も美しいと思うのですが、これも素人作業ながらDIYで施工可能です。

驚きの耐候性能

耐久性については文句の付けようがないほどサビに強いです。

今回ご紹介の「モノオキ小屋」の屋根が2010年春に葺き終わり、4m材の屋根材が2枚余りました。置き場にも困るので敷地の隅っこの地面に直接置いて放置していました。

それから5年後。

2015年に建築していた「とみわみの家」の玄関ヒサシの材料が必要になり5年前の放置していた残りの屋根材の事を思い出しました。

5年間もの間、雨ざらしでしたからもんのすごい汚れていましたが、水洗いして雑巾で拭いたら元通りキレイになりました(驚)!端部の表面が錆びてはいましたが、内部に進行するような錆では無くそこで止まっています。。地べたに直接置いていて、環境としては最悪だったと思いますが素晴らしい耐候性能なのです。

この材料は5年の時を超えて我が家の玄関ヒサシとして現在も活躍しています。

こんな経験をして益々ガルバリウム鋼板という材料の凄さを知りました。根本的に亜鉛合金板に塗装をしてあるものですが、近年の塗装技術はかなり枯れた技術で信頼を置くに足るものです。

板金するにあたって180度折り曲げる事があっても塗装が剥離する事はありませんしその性能が5年後も全く変わっていないのには正直驚きました。

 

さてさて話は戻りまして、今回も例によってぶっつけ本番でしたので、ああすれば良かったこーすれば良かったと思う事もありますが、概ねイメージ通りに仕上がりました。

途中で握力が無くなっちゃったり、マメが出来て痛かったりしますがそれだけの価値はありますのでDIYで頑張りましょう〜!

ガルバリウム横一文字葺き 準備編

仕上がりイメージ

p1000499 仕上がりイメージ

必要な道具

まさに男の道具。ちょきちょき5兄弟。上から3つはツカミで、曲げ専門です。

下二つは普通の金切りばさみ。この5兄弟で全ての加工が可能です。初日は一番上のつかみ(90mm幅)はなかったのですが、通りすがりの元板金工のおじさんが「これを使え!」と貸してくれました。

苦労してやっていると不思議と助けて頂ける神様が現れます。DIY建築7不思議の1つでしょう。おじさんと真っ暗になるまで2人で板金して遊んだのも良い思い出です。

ハサミはこの二本で充分でした。屋根の板厚が0.4ミリ位ですから段付きの折れ部分は0.8ミリの板を切れるハサミでなくてはなりません。これが思ったより大変で、切断箇所もかなりある物ですから、出来るだけ良いハサミが良いでしょう。

必要な道具

本格的な道具をそろえる必要はありませんので、お父さんの日曜板金には下に挙げた程度の商品が最適だと思います。

一辺が150mm程度の曲げをするには90mm幅くらいのつかみがあるとやり易いです。

みまつ つかみ 90mm

曲げ加工の主役、90mmのつかみです。もっと広い方が良いのですが、お値段もどんどんお高くなってしまいますのでこの程度で。

少し小振りな60mm幅くらいのつかみもあった方が良いですね。

こちらは36mm幅のつかみです


板金用のハサミはかなり高価(新品で2万円くらい)なのですが、上の写真のような刃渡り80mmくらいの柳刃と厚物切断用の二種類あればOKでした。

下の鋏は価格はある程度しますが柳刃ですし、切れ味も良いです。特に柳刃(刃が湾曲したもの)は外せません。まとも(刃が真っすぐ)なハサミは素人にはハードルが高いです。(刃の逃げ場が無く真っすぐに切れません)

切断する箇所が多数あるので、厚物切りにはこのくらいのハサミが無いと大変です。

厚い部分には本当はこのクラスのハサミ

が欲しいのですが、新品はちょっと高価過ぎますので、某オークション等でも中古品が出回っていますのでそちらもチェックしてみて下さい。

部材

屋根材。1枚で二段折りになっているんですね。1段は約15cmほどで働き幅30cmといったところでしょうか。

屋根本体

 

次にカラクサ。屋根の周りにグルーっと1周この板金部材が廻ります。これは板金屋さんが作ってくれる物ですからサイズは如何様にもなります。

屋根の端っこをカラクサの出っ張りに曲げて留めます。屋根板金を留める事水切りが唐草の主な役目になります。

からくさ

 

部材を発注する

屋根本体や部品を発注する時は、失敗に備えてちょっと多めに発注した方が良いです。将来何かに使う時が必ず来ますので。

例えば玄関庇、例えば自転車置き場の屋根など。自転車置き場等の計画があるようでしたらその分も含めて発注しても良いと思います。

余分にある分には安心ですが、もし足りなくなっちゃってあとちょっと、、なんて注文したら下手をすると色が合わなかったりするのが建築の世界なのでちょっと余分くらいが丁度良いですね。

私の屋根は図面上では幅4400mm 長さ7500mmでしたので、幅を左右に+20センチ位、7500mmの長さを1.1倍で8250mm位になるように発注しました。出来上がりは殆ど計算通りでしたので2枚余ったかんじです。

 

長くなってきましたので次回に続きます

ここまでお読みになって、「道具が高過ぎるんじゃ!!」とかお思いの方は折半屋根に変更すると幸せになれるかも知れません( ´ ▽ ` )ノ

こちらで折半屋根の施工について説明しています。揃えるべき道具はほぼ無いですよ。

DIY!自転車置き場の自作 4日目 折半屋根の取り付け 

 

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