カシータがやって来てからというもの、ひたすら愛し続けてきた鉛電池、ディープサイクルバッテリーACデルコ製「Voyager」をつつついに!!!LiFePO4なるリチウム電池に「1個だけ!」交換しました。
リチウム電池と十羽ひとがらめにもうしましても色々あるようですが、電池が炎上する!!とか大爆発する!!!!等の大惨事で悪い意味で有名な、そうです、もちろん中国製。「リチウムなんてべらんめぇ、そんなもんおれのカシータに積めるかヨ」という基本スタンスを覆し、人柱覚悟で今回購入テストであります。
それでも50Ahの容量で一個 25000円くらいしますので清貧な筆者にとって結構なお値段です。安心して使えるのか、爆発するのか。さて、明日はどっちだ。。。
目次
ベッテリー交換前のバッテリー構成
不祥、電源難民な私ですが、過去に購入したバッテリーはボイジャー31MF(105Ahだったかな?)を一個だけ。今までよくこんなひもじい電源状態でやって来たなぁとは思いますが、途中ソーラーパネル(90W一枚ですが)を導入したりしてなんとかしのいできました。
7年前の購入時に付いてきた100AHのボイジャー2個が未だにある、という有り様ですから、今現在(2022年4月)は積載バッテリー全体の容量(元は300Ah以上)が、たった50アンペアくらいになってしまっています。内訳はこうです。
- 7年前のボイジャー100Ah×2(実容量10Ah)
- 3年前のボイジャー105Ah×1(実容量40Ah)
無く子も黙るゴミバッテリーを3個も搭載。まぁ7年前の鉛バッテリーなどはゴミ扱いで当然として、3年前のボイジャーも半分以下の容量になっちまってこれどーなのよ??鉛ってこんなもんだっけ??と、自問自答を繰り返し、かねてからバカにしてきたリチウム電池についてちょっと勉強し始めます。
聞きかじったLiFePO4電池について
そもそもリチウム電池と言っても種類は何種類もあり、製品分野によっても使用される材料は異なるそうです。ニッケルやマンガン、コバルト系と様々で、その中でも比較的安全性が高い(熱暴走による発熱、爆発が起こり難い)とされているのが今回のLiFePO4(リン酸鉄リチウム)だそうな。
調べる前まではリチウム電池は全て『危ない」イメージだったのでこれでちょっと安心。なるほどキャンピングカーのサブバッテリーにLiFePO4が多く使われてるのはこういう事なんだなぁと。
そしてLiFePO4のようなリチウム電池は大容量の放電に対して許容量が大きく、自己放電も非常に少ないそうです。さらに!電池寿命が鉛に比べて2倍程度あり、ざっくり言えば10年くらいは使えると、、そういう事らしいです。ほんまですか??
放電性能
バッテリーの容量というは、どの位の電流を使っているか?によって変化します。
例えば「100Ah」のバッテリー容量表示は20時間率(5アンペア/毎時)での容量が表示されています(20時間かけてバッテリーを空にするくらいの負荷=バッテリー負荷が低い)。
おおよそ1時間当たり10アンペア(10時間率=バッテリー負荷が高い)だと70Ahの容量、みたく変化するんですね。この事は過去にこちらのページで触れています。
リチウムバッテリーのような高性能の蓄電池はこの「時間率」の大小に対する容量の低下がとても少ないと言うわけです。はっきり比較実験した事がないので言い切る事は出来ませんが、10時間率以下の比較的大きな電流での使用において、鉛バッテリーはリチウムバッテリーの半分くらいの容量になってしまう感じです。これも、、ほんまかいな??
(これについてはメーカーに放電性能チャート問い合わせ中です。次回の続報をまて!)
コスト
電池は消耗品ですから使用期間により短ければ割高に、長ければ割安になります。アタボーです。
私が新品購入したVoyagerですが3年の使用期間で容量半分切っています。これだともう頼りなさ過ぎてもう一個MF31が欲しいと。そして更に3年後にまたもう一個欲しくなると。。。その繰り返しとして計算すると年間6000円ほどかかります。
ひるがえってリチウムの場合、amazon最安だと100Ah(1200W)の容量で44000円。額面通りだと10年間使用出来るそうですが、8掛けくらいに見て年間5500円です。
あんまり変わりません。
新参のLiFePO4が信頼性においては格下ですのでちょっと安くてもオレは騙されないのだ。
時間率こそすべて
キャンピングカーにとって、こと私の使い方にとっては10アンペア毎時くらいの使用でヘコタレナイようなバッテリーが必要と言う事が、今までの経験で分かってきました。この位の電力を鼻歌交じりで出力出来ないバッテリーは数年で容量半分になります。容量半分になったバッテリーは更に負荷に弱くなり、想像よりもかなり早く消耗してしまいます。
これをクリアする為には鉛バッテリーなら200アンペア以上の容量のバッテリー1個か、100アンペア以下の小さめのバッテリーを2個以上並列接続します。
大きなバッテリーは小さなバッテリーを最初から2個並列で接続しているような構造ですから、一個の値段は高価になります。
小さなバッテリーを並列にするのは一個当たりのバッテリーからの電力の持ち出しを小さく出来るので、電圧低下を避けてバッテリーの容量低下を防ぐ事が出来ます。でも結局並列に接続されたバッテリーは交換時期も一緒なので金額的には上記と全く変わりません。
かといって、個別接続された複数のバッテリーでは、負荷が高めの使い方で簡単に容量低下を招くというジレンマに陥りますw
交換時に一気に掛かるコストのワリに実性能は大した事ない鉛バッテリーが微妙に思えてきました。最近。
そんな心もちなので疑心暗鬼だったLifePO4がちょっとだけ光って見えてきました、ピカピカきらりん。
そうです、以上の条件を一気に解決出来るのが高性能バッテリーなのです。高負荷な電力消費でもびくともしない(らしい)。
時間率こそすべてのバッテリー事情をたった一個のバッテリーで満足させる事が出来ます。
こ、これは、、この輝きは、、、ッキキキラリラリーン!!!
キタっ!!
光に導かれてお出でになりました、、amazonから比較的安めの比較的容量低め、LiFePO4 50Ah 12.8Vバッテリー、その名も「ZOOMS」。非常にありがちで、どこかで聞いたような名前。
ほぼサクラだらけでアテにならないアマゾンレビューから、評価の数こそ少ないけれどちょっと対応良さそうな販売者らしかったので、イチカバチカ!買ってみました。そりゃもう人柱になる気まんまんですよええ。
ボイジャーにも付いていなかった取説まで付いちゃってるよ!?しかも無駄にフルカラー!!
付いてきた部品は端子ネジとカバーのみ。
製品自体は充分しっかりしてそうな出で立ち。。25,000円なり。
ちっさ!!
完全密閉ですから縦でも横でも設置出来ますね。7年前の骨董品ボイジャー27MFと交換です。
並列で接続されていた最後尾のボイジャーも退役です。ごくろうさん。
実食
いやべつになんか食うわけじゃありませんが、届いて満充電にしてお試しです。
届いたばかりは保管電圧の13.1V付近ですから満充電にします。13.8Vヨーソロー。
冷蔵庫オン、照明やらオン。だいたい9アンペア付近を消費中。高性能バッテリーなら75%以上の容量(37.5Ah)を維持出来るはずですから、4.2時間でほぼからになるはず。
スタートから一時間経過、、
2時間経過ちう。。
3時間経過。。
4時間経ちました。
4時間経ちましたので冷蔵庫などの負荷電源をオフ。2分ほどして確認。。12.9Vです。
取説によると12.9Vはだいたい残り20%くらいの目安になるそうなので、おそらく実際は10~15%くらいかな??
4時間で使用してきた電流が9Ahなので4×9=36アンペア+残り(10%)4Ahと言うことは全容量が40アンペア。
さらに24分(0.4時間)で残りの10%を使い果たして空っぽになる。つまり
ほぼ実測4.4時間率で40アンペアもあるじゃあーりませんか!!4.4時間率80%!!すげぇ!!なんとまぁスゲク高性能!!おじさん感涙ィ!!
中華製LiFePO4 リン酸鉄リチウム電池の性能はどうやら本当だったようです。今まで疑ってゴメンナサイ。けっして安くはありませんが、放電性能は本当だったようでちょっとびっくりです。
繰り返し充電回数がまじで4000回!だとしたら管理次第(保管電流を維持する前提)で10年近くもつとすれば、これはメンテフリーでもありますしお買い得な部類のバッテリーかもです。
バッテリー1個のみでこれほどの性能がありますから、バッテリーの並列接続が嫌いな私みたいなへそ曲がりさんにもこれはもうぴっったりなバッテリーです。増設してもセパレート接続であればそれぞれ影響しませんから、本当の意味での個別管理&経年交換作業が出来ると思います。
それでは次回のバッテリー耐久レビューは9年後です(ウソ)
お読み頂きましてありがとう御座いましたー!
ところでLiFePO4ってどうやって読むの?「りふぇぽふぉー」?「らいふえぽよん」?それとも「りふぇっぷぜろよん」?だれかおせーて。。
追記2022/5/24
そういえば短所についても書かなくてはいけなかった(汗)
低温時(氷点下)のLiFePO4バッテリーの使用について
アマゾンのレビュー内にこのバッテリーのBMS(バッテリーの管理をする基板)には低温(氷点下)での充電をする機能が無いそうです。
わたしの使用状況では居住地域も温暖ですし、氷点下で充電する事は今までありませんでしたので、気にもしていませんでした。
LiFePO4バッテリーの場合氷点下での充電は全容量の5~10%に抑えた電流で無ければいけないそうです。50AhのLiFePO4だと2.5~5アンペアですね。結構小さい電流になっちゃうんですねぇ。
BMSが対応していれば自動でカットオフするなどで自動対応ですが、雪国だと手動で管理する必要があるかも知れません
私の環境だと90Wソーラーパネルで屋外充電、晴天の場合でも5アンペア出るかどうかなので、心配する必要も無いと思っています。
そんなふうですでの気になる方はその辺りをお気をつけ下さいませ。
ちなみに放電は-20度とかでも問題ないようです。( ´ ▽ ` )ノ
追記5/7
こちらで実際に使ったLiFePO4 Zooms バッテリーのレビューを掲載しました。参考にどうぞ。
COMMENTS
うちも5月に、RenogyのLiFeP04導入しました〜!
kashaさんのはポタ電でしたっけ??LiFePo4すごく凄いですよねー( ´ ▽ ` )ノ気に入っちゃいましたヨ。最近はめっきり出番なしですが、kashaさんのは活躍されてますかー?
2個のうち一個の100Ahのディープサイクル鉛バッテリーが
ダメになっちゃったので、
RenogyのLiFePo04バッテリー100Ahを一台導入しました。
鉛1台、リチウムイオン1台の運用にしました。
(ソーラー充電コントローラー2台になってしまったww)
まだ、あまり使っていませんが・・・
LiFePO4バッテリーの100AHとは殿様仕様ですねぇええ!!流石です。あと、1つお聞きしていいですか?ソーラー充電コントローラーは今までのとは別にLiFePO4用に用意したって事ですよね?私などはLiFePO4にしてもコントローラーそのままなんですが、マズイですかね?
私の中ではソーラーで満充電する事は無いので終止電圧とか全く設定せずにそのまま使っちゃってます。
更にちなみにLiFePO4の家での充電にはこれまた今まで通りデンゲンのAT-12なんとか(型番わすれちゃった)を一般用バッテリー設定で充電してます。
デンゲンの終止電圧はLiFePO4推奨の14.5Vよりも0.1V高い14.6Vなんですが、気にせずに使ってます。
もしかしてみなさんもっと厳密に管理されてるのかな。。?
またお時間のあるときにでもアドバイスお願い致します!( ´ ▽ ` )ノ
鉛バッテリーに2万円出すなら・・・なんて気になってしまい導入してしまいました。
(バッテリー自体より、BMS故障が不安ですが・・・10年持つかなぁww)
PV-1212D1Aの未来舎に聞いてみましたら、
「LiFePO4は、繋いじゃダメ〜!」っての事でしたので、RenogyのPWMチャージコントローラー(¥4000位だった)
を付けました。おそらく吸収充電時に電圧が高くなるので、LiFePO4の充電終止電圧14.8Vを超えてしまい、
BMSが故障するという事ではないかと思いました。
未来舎の「スグレモノ充電器」は、充電終止電圧が14.4V(うる覚え)なので、
LiFePO4にも使えるそうですので、デンゲン軍曹でも大丈夫ではないでしょうか?
ソーラー充電の配線もすべてやり直して、ソーラーパネル→セレクター(OFFにも出来る)→2つのソーラーコントローラーにしました。
いま、Renogyの新しい100Ahバッテリーが割引になっております
https://renogy.jp/lithium-iron-phosphate-battery-100ah-12v-bt/
スマホアプリで、残量やリアルな使用電流などもわかりますよ、
お一ついかがでしょうか?
kashaさんアドバイスありがとうございます!
確かに、、BMSのほうが早く寿命が来そうですよね。BMSが壊れたらどんな症状が出るのか考えたくないのですが(^◇^;)またメーカーにでも聞いてみたいと思います。
ソーラーチャージャーコントローラーはやっぱり終止電圧の関係なんですね。LiFePO4は思うよりも終止電圧低いんですよね。ソーラーで満充電する事はとりあえず無いので、その用途に使うときはコントローラーかえなきゃですねぇ。
PV-1212は終止電圧とかいろんなものカスタム出来た気がしないでもないですが、これもちょっと調べてみたいと思います。
Renogyはアプリと連携して管理出来るんですね。評判が良いのはこういうところが気が利いているからでしょうかねー。
色々とありがとうございますー( ´ ▽ ` )ノ
自己レス失礼します。先ほど未来舎に確認をしたらやはりソーラーコントローラ(PV-1230D1AB)は鉛用の為、使用出来ないとの返信がありました。
理由は2つありまして、一つ目は「ソーラーコントローラーの故障」です。これはkashaさんのおっしゃる通りでリチウム側のBMSの存在が悪さをするそうです。
バッテリー電圧が低下するとBMSが低電圧保護によりバッテリーを遮断してしまう→ソーラーの電力がバッテリーに流れず直接コントローラーに掛かり、コントローラー自体が破損する。
ということでした。
実を言うとこの説明が分ったような分からないような状態なのですが(汗)BMSが遮断するような低電圧って10.5Vとかだと思います。で、ソーラー繋いで日が出ているのであれば12Vくらいはソーラーからの電圧があると思うのです。
すると低電圧で遮断されるような電圧状態ににはならないと思うのですが。。。
あえて想像するなら、夕暮れ時のソーラー電圧が10.9Vとかでバッテリーが10.5Vギリギリの時はもしかするとBMSがバッテリー遮断をするかもしれませんけど、そんなぎりぎりまで使うかなぁ〜?仮に遮断されたとしても実アンペアなんてほぼゼロだと思うんですけど。
メーカーとしてはかなり特種な状態でも「想定していない環境下」での使用はオススメ出来ないのでそう告知するのかも知れません。
上記はコントローラー側の故障を危惧したもので、使用出来ない根拠の2つめは「BMSの故障」が考えられるとの事。
理由としてはソーラーコントローラ(PV-1230D1AB)がPWM方式ですから瞬間的に高い電圧が出力される事があるそうです。
しかしながらこれも設定よりも高い電圧がかかった場合はBMS側で高電圧カットが効きますから、結局壊れるとしたらソーラーコントローラーって事になりそうです。
未来舎様もこの高電圧によりBMSが壊れた事例はありませんが、との但し書き付きでしたのでこちらもかなりレアな事象かもしれません。
っというわけでむりくり使用しても壊れるのはソーラーコントローラー側ですので、気にせずこのまま継続使用との結論に至りましたw
私の使用状況はキャンプ中に水道や照明の使用で放電しながらの補助充電用途ですから、充電終止電圧にもなりませんし、BMSが電流カットするほどの低電圧にもなる事はありませので、現実的にはほぼ問題ないと思っています。もしコントローラーが壊れたらその時には報告致します(^◇^;)
どちらかというと満充電までするデンゲン軍曹の方が心配ですので、こちらもデンゲン社に意見を聞いてみようかと思います!
早速デンゲン社からお返事を頂きました。AT-1210FXは14.6Vの終止電圧で私のLiFePo4にも対応出来ますとのお返事でした。ヨカッタです!