ポプシクルの冷蔵庫

ブラックタンクの消臭 タンクの浄化槽化

キャンピングカーのトイレをフル活用しているトイレ大好きな皆様、ここ数日は暑さも和らいで来ておりますが如何お過ごしでしょうか?

ここ2日ほどの涼しさに比べて、先週はかなり暑かったと思いますが、その暑さを逆手にとりまして試行していました事があります。

そうです、高気温なこの時期において、トイレの内容物が熟成された事により発生する臭いや内容物が、「アルもの」を加えた事でどのように変化するか?についてです。

今回はその「高気温放置実験」で得た結果を自然科学、およびオカルト的思い込みに基づき考察して行こうというこのエントリー。

つまりですね、キャンピングカーのトイレ消臭化なわけです、はい。

お題がそんな感じですから、ややシモな部分といいますか、思いっきりシモな表現でもって失礼する事も御座いますが、そこはトイレと臭いとキャンピングカーを科学する為に、是非ご了承下さいませ。

ブラックタンク式トイレの臭い

さて、我がアメリカンなトレーラーやキャンピングカーにはヨットなどでもお馴染、「マリン式トイレ」が設備されています。

以前にもご紹介しました、見た目は全く普通の洋式トイレです。もちろん水洗。ご家庭のトイレと違うのは、いわゆる「ボットン便所」方式である所でしょう。

トイレに入り、何事も無く用を足し終えますと、ペダルを踏んで「ジャァ」と流す訳ですが、流れた先は便器の直下にあるブラックタンクと呼ばれる便槽。

容量は小さいものでも50リットルは入りますので、連休などを使った5〜6日の旅行でも途中で処理する必要が無いほど充分な容量を持ちます。

しかし、そもそもの成り立ちが「Botton便所」ですので、使用し始め〜処理までの日数が長くなればなるほど、お便所としての自己主張を「臭い」という手段によってアピールし始めます。

勘違いして欲しくないのは、いくらボットンとは言え便槽とトイレ室内の間は「シャッター」で完全に離隔されていますから、普段臭う事は全くありません。

唯一、ブラックタンク内の臭いを感じる瞬間は、シャッターを開けている間だけ。つまり流している最中なのです。

下の臭いが上がって来ないように出来るだけ手短に「シュパっ!」っと。それでも流れない場合は「シュ〜ッパ!!」と小刻みに水洗フラッシュを炸裂させ、可能な限りの「開」時間に留めるのですが、流石気体。こちらの意に反してシャッターが開く「シュ」の極く短い隙をついて、トイレ室内に進入してしまいます。

進入してしまった臭気はトイレに備え付けの強力な換気扇にて退場頂くので問題は無いのですが、やはりと言いますか、あまり気分の良いものではありません。

キャンプが終われば後始末をしなければなりません。浄化槽に汚物を流して洗浄するのですが、ある程度の汚れを許容すれば外から排水作業のみで作業を完結出来ますから、直接ブラックタンクの臭いが気になる事はありません。

しかし、綺麗にするからには徹底的に綺麗にしたい性格ですから、トイレのシャッターを開けてトイレ側からタンク内をホースでバシャバシャと洗浄します。

この時ばかりはブラックタンクとご対面状態です。臭いはまぁご想像にお任せしますが、洗い終えてしまえばサッパリしたものになりますから、しばしの間は我慢するのみです。

消臭方法の代表格「アクアケムグリーン」

上記の様に、クサイ臭いは少しでも嗅ぎたくないもの。そんな時にはこれ!そうです、モーターホーマー御用達「アクアケムグリーン!」

以前は期待を持って買ってはみたものの、この消臭剤。臭いをもって臭いを制す!といった具合の「超強力芳香剤」的な性格を持ち合わせておりまして、日本人として育った繊細なお鼻には到底受け入れられない刺激的なカホリが致します。

一度使ってその薬品的な芳香臭に嫌気がさして、アクアケムの瓶ごと小屋の片隅に隔離しましたが小屋全体が便所みたいな臭いになってしまいました。

トイレのダンプ処理をしていても、アクアケム臭が強力過ぎて綺麗になったのかどうかの臭い基準もあやふやになる始末。

過ぎたるは及ばざるがごとし。結局「何も足さない何も引かない」的なナチュラリストに出戻りました。

トイレの事はトイレから学ぶ

我が「とみわみの家」に1.5年に一度の浄化槽くみ取りの時期がやって来ました。

浄化槽のフタを開けても、良い臭いはしませんがそこまで悪い臭いもしません。臭いレベルで言ったらT.Globeのトイレ処理中の方が余程臭います。

早速ググって浄化槽の仕組みを見てみると、微生物による作用で腐敗する前に分解して、悪臭の元のメタンガス等が発生し難い仕組みだそうです。

微生物にも「嫌気性の微生物」と「好気性の微生物」がいらっしゃいます。

前者は文字通り酸素を嫌う微生物で、無酸素状態の方がより活発に分解を行えるそうです。

後者は酸素が必要な微生物で、ブロアで常に酸素を供給する事で働いてくれます。

三層に分かれた浄化槽では1、2層が嫌気性。3層目が好気性の微生物が作用する仕組みになっていて、嫌気性の微生物が半分以上の分解力をまかなっている雰囲気。

ひるがえってトレーラーのトイレを思えば、ブラックタンク内に嫌気性微生物を解き放ちキャンプ中もせっせと有機物分解にいそしんで頂く!つまりブラックタンク内を浄化槽の第1層目と考えれば良いのではないかとピコンとひらめきました。

微生物を購入する

なるほど!ではトイレ用の微生物なんて売ってんのか!?と思い検索しますと、、あるんですね。浄化槽用の微生物。。全然知らなかった。

世の中には浄化槽の臭いが気になっている方も一定数いらっしゃるようで、ご自宅の浄化槽の為に定期的に微生物を放流して浄化槽の調子を上げているユーザーもいるんですねぇ〜。

いろいろ調べてこちらを購入。その名はオーレス!15包入りで1000円ちょっとですから、ヘタな消臭剤買うよりも割安です。これで効果があればキャンピングカー的大発見かも!!いけ!オレの微生物たちよ!

オーエス!オーレス!オーエス!オーレス!

工進 浄化促進剤オーレス20 PA-258 [20g×15包]

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早速届いたオーレス。既に面白半分で浄化槽に使用しています。

中はこんな商品。ティーバッグの中身がおがくずに変わった様な出で立ち。クンスカ臭いを嗅いでみると、、むむ、、なんか、納豆みたいな絶妙な芳香。クサっ( ´_ノ` )

 

浄化槽に使っても、もともと臭っているとは言えないレベルの浄化槽ですので効果が分かりません。ふん、こんなもんかよ、と思っていました。

前回のキャンプにて実践投入。

1泊2日の井川釣りキャンプで初の実践投入をしました。実際はオーレスを持って行く事を忘れて日曜の朝帰宅後にオーレス投入。

1日程度では微生物の本領が発揮出来ないと見まして、オーレス投入後、木曜の朝まで放置。

4日後。

私の使用しているセワホースはのぞき窓よろしく透明な部分がありますので、流下物の状態をつぶさに観察する事が出来ます。

ダンプ処理時には、はっきり言って見るに堪えない「モノ」がこの管の中をものすごい勢いで流下して行くのですが、オーレス入り熟成汚物がどのようになっているのか、、なんだか、期待半分、恐怖半分ですが恐る恐るセワホースを繋いで、排出レバーを引きます。

いつもの光景を想像しながら流下物に目をやり驚きました。なんと、色が、、真っ黒!!

明らかに「うん○」から「何か黒いもの」に変化しています。これには正直驚きました。あのアクアケムでさえ色の変化などは全くありませんでしたから、見るからに分解された状態の「うん○」を見た日には匂いもさぞ無臭であろうと期待してトイレに駆け込みトイレのシャッターを開け、、

深呼吸!!

、、くさっ(;゚д゚)

なんと、ちょっとクサイじゃありませんか。

なんだかがっくりしましたが、気を取り直してトイレ側からホースでタンク内をすすぎます。

「うん○」のうの字も無いほど分解されてしまったようで、目に付くのは黒い砂のような残骸のみ。微生物って凄いです。

一度ホースで流したら臭いはさっぱりと無くなりました。明らかに掃除が楽になっています。

掃除直後はタンクの床に黒くスジの様に染みがついたようになりました。ホースでジャバジャバやっても取れません。

諦めてちょっと水を張って放置しておいたら翌日にはほぼ無くなりました。これも今までは無かったような現象です。

微生物分解トイレの可能性

始めは眉唾なノリで試してみた微生物分解方式ブラックタンクですが、キャンピングカーのトイレの処理方法として、思っていたよりも遥かに有効かもしれません。ダンプ処理時の掃除が簡素化出来た事で消臭以外にも有用な効果を実感しました。

臭いについてはオーレスを投入したのが帰宅後というのもあって今回だけでその効果を判断するのは尚早と思います。

キャンプ中のトイレ使用時に間髪入れずに投入するとどうか、また、今回は一人で使用したトイレですが、家族5人で使用した時の投入量など試してみないと分からない事がありますが、かなり手応え有りの処理方法ですから、また徐々に実験して行かねばなりません。

皆様も是非、お試し下さいませ〜。

それでは今回はこれでおしまいです、ありがとう御座いました。